アメリカの景気・これから下半期はどうなる?

増加する浮浪者たち(LA Downtownこの間まで私が住んでいた横のビル)
失業率
本日発表になった米国の失業者率(雇用統計は米国では毎月第一金曜日に発表される)は予想より悪く、9.4%と25年ぶりの水準となった。失業率は先行指標ではないので,、これからさらなる景気の落ち込みを示唆するものではない。しかし、今後の消費動向に大きな影響を与える経済指標といえる。
6月1日に世界最大の負債額をもって倒産(Chapter11)を発表した以前のアメリカ経済の象徴とも言えるGMゼネラルモーターズ(今はGovernment Motorsと言われている)の直接間接雇用者数合計は約400万人で、これらの人たちは、本日発表になった雇用統計には反映されていない。来月7月3日(金)の雇用統計が注目されるところである。
ガソリン価格の上昇
投機資金の流入が主な原因で今週は原油価格、ガソリンも徐々に上昇してきており今後は、食材などへの価格転嫁が心配される。
南CA州の平均ガソリン価格は、$2.80/GL(Regular)であり、約4割以上も底値から上がっている。この夏には$3.50を超えると予想される。(本当にヒドイ話)
長期金利の上昇
これだけドル$を印刷すれば無理もないのだが、近い将来のインフレを示唆するかのように長期金利は上昇し始めている。これに伴い、30年のモーゲージローンも上昇し、新規の不動産買いに水を差している。これは、ドル防衛のためにもある程度の上昇は止むを得ないが、株式市場や消費者にとっては、短期的にはマイナス要因である。
株の上昇
これもガソリンの投機資金流入と同じくファンダメンタルに反映していない投機資金と公的資金が入り、すでに30%以上も今年3月から上昇している。おそらく、今年秋(もっと早く7月ころかもしれない)に大きな調整がおこる可能性があるので、今年1月から3月に仕込んで儲かっている人は、キャッシポジションを高め、秋から初冬にかけての調整時期(3番底)の買いに備えたい。
飲食業界の景気
米国のレストラン業界の5月売上は前年同月比平均10%以上ダウンしたが、昨年暮れから比べると心理的にはやや上昇していると言われている。自動車などの製造業と比べると食品業界はディフェンシブな業界だが、もともと利益率が低いこともあるので二桁のダウンはかなりダメージを与える。今年10月までは前年同月比で二桁の落ち込みが予想される。その後11月、12月は何とか一桁減で推移するであろう。
下半期のリスクは、失業率の高止まりからくる消費の後退、製造・小売業界のさらなるレイオフ、増える不動産のデフォルトからくる金融機関への影響、投機資金による原油高、物価インフレ懸念など決して楽観視できない状態である。
これを予測しているかのようにオバマ政権は、この夏さらなる追加景気刺激策($$$注入)を実施するとしている。
(個人的には、景気の底入れ発表をしている日本と米国のアナリストや経済評論家の判断には疑問を持つ、確かに底入れはしても反動せず)
レストランに従事しているわれわれは、この景気の中でいかに収益率ではなく、ネットの金額をあげていくかが問題である。ヴァリューのあるサービスと価格を提供し、いかに集客を高めるかがこの下半期のわれわれの課題である。
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