醸界タイムスの記事
昨年1-12月 清酒輸出9年振りに減少
財務省がまとめた2009年年間の貿易統計によると、清酒の昨年1年間の輸出数量は1万1949klで2008年年間と比較して1・7%の減少となった。清酒輸出の減少は、2001年に4・9%の減少となって以来、9年振りに前年を下回る結果となった。一昨年末のリーマンショック以降、清酒の主な輸出先でもある欧米向けの輸出の落ち込みが大きく影響したものと見られる。
2009年年間の清酒輸出数量は、1万1949klで前年の1万2151klに比べて1・7%の減少。金額ベースで見ると71億8400万円で前年の76億7600万円に比べて6・4%減と大きく落ち込んだ。
リーマンショック以降、世界的に景気の低迷が進行し、それが清酒の輸出減に大きく影響したものと見られる。清酒の輸出数量の減少は、同時多発テロが発生した2001年以来、実に9年振りとなる。
輸出先上位国を見ると1位はアメリカで3575kl(7%減)、2位は韓国で1954kl(27・7%増)、3位は台湾で1381kl(15・1%減)、4位は香港で1308kl(7・8%増)、5位は中国で485kl(0・7%増)--と続く。
地域別ではアジアは比較的好調で、特に韓国向けの輸出は27・7%増と大きく伸びた。これまで長く2位の座を守ってきた台湾を抜いて始めて第2位の輸出相手国となった。一方で、1位のアメリカや前年5位だったカナダ(12%減で6位)、イギリス(5・8%減で8位)など欧米向けの輸出が軒並み苦戦しているほか、新興国で現地に日系人も多く業界も注目の相手先としていたブラジルは25・4%減と大きく落ち込んだ。
金額ベースでは、アメリカが30億1400万円、香港が10億2400万円、韓国が8億2800万円、台湾が4億1600万円、中国が2億3800万円となっている。
昨年1年は、世界的な景気低迷の影響を受けて1・7%の減少となったが、10年前の清酒輸出数量は全体で7417klとなっており、ここ10年で1・6倍にも増加したことになる。昨年7%減と大きく落ち込んだ清酒の輸出相手国トップのアメリカは10年前と比較すると2倍に増えており、香港は1・6倍、中国は4倍とそれぞれ増加。近年、順調に増加している韓国は10年前から30倍にも急増している。
一方で、清酒の国内市場は年々減少しており、今後も輸出に力を入れていこうとする蔵元は多い。日本酒造組合中央会では、今年も日本酒の試飲会や講演会などをアメリカのロサンゼルスやシアトル、また、アジアでも中国や韓国で開催する計画で、さまざまなPRイベントを通じて日本酒の魅力を海外で発信していく予定にしている。
(掲載日:2010年03月05日
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